ヒメニウムが足りない

色々やりたい

スピットファイアキット達レビュー Mk.Ⅰ~Ⅴ

 クリストファー・ノーラン監督の映画「ダンケルク」が公開されて今スピットファイア熱が巷で高まっています

ということで表題の通り巷にあふれるスピットファイアのキットのレビューをやってみたいと思います

 

選定基準は組み立てまで行ったやつということで、持ってないもの、買ったけど開封してないものは基本対象外です

完成させてないものも含みます

以下ホビーサーチの提供でお送りしますがアフィではないはずです 

Mk.Ⅰ

機体の見分け方~プロペラが2枚のものは確実にMk.Ⅰ

主翼から機銃が飛び出していない

迷彩が茶と緑

エルロンが羽布張り

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タミヤ

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定番中の定番キットですね

入手性、価格ともに非常に良好

長所:モールドはシャープかつ繊細、パーツ数も少なく簡単に作れる

短所:プロペラがやや貧弱

後述エアフィックスのキットは組み方次第でプロペラが余るのでトレードしてくると○

 

・エアフィックス

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わりかし新しめのキット スピットファイアの本場イギリスメーカー製

長所:プロポーションが良い 特に機首のボリューム感が◎

デカールがカルトグラフ製で貼りやすい

安い

短所:運河彫り気味のパネルラインは好き嫌いが分かれそう

発売時期?によってデカールが簡易版(ラウンデル、機体番号等基本的なデカールしか入ってない)と通常版(ステンシル、コーションマーク等全部入り)に別れているので注意

箱裏の塗装・デカール見本は簡易版/通常版で変わらないので注意!

 

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バリエーション展開もあります

こっちは2枚プロペラ、ロートルタイプ(?)のプロペラと防弾ガラスなし風防、旧式アンテナ等のパーツがついているキット

デカールは自分が確認した範囲では全部入りの通常版のみ

プロペラは前述の通りタミヤのキットにも流用出来るので、あればこっちを選んだほうがお得

 

・エアフィックス(旧)

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未完成

袋キット とんと見なくなり申した

1960~70年頃の超ベテランキットなので出来は…まあ…

そういうことを気にするようなキットではない

長所:デカールはカルトグラフ製

強烈な成型色

短所:現代基準のキットではない

 

・ハセガ

※ホビーサーチにページなし

古代のキット 再販も見ないある意味レアキット?

胴体にアンテナ線のラインがモールドされてるのがご愛嬌

初期型とのコンパチなので2枚ペラ、防弾ガラスなし風防が入っているのはお得

長所:エアフィックスを除けば2枚ペラ初期型スピットを再現出来る唯一のキット

短所:現代基準のキットではない

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2019/01/06追記 こんな感じのキットです パッと見全然悪くない ただ寄って見ると凸モールドだったりディテールがちょっとおかしかったりするので、まあ役目は終わったかなと

デカールは当時モノです 白い部分もニス部分も黄ばんでないちゃんとしたもの 今のハセガワに煎じて飲ませてやりたい

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タミヤ(旧)

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これまた定番キット、シャープかつ深いモールドに墨入れが映える

ダンケルクを見てスピットファイアを作るならコレ

長所:モールドが非常にシャープでキレキレ

合いもバツグン

プロポーションがいい

短所:強いて言えばデカールの質がやや良くない、白色とそれ以外の色が別デカールとなっているので貼るのがやや面倒

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2019/01/06追記 タミヤのスピットMk.1(もう旧版になっちゃったね)です

ちょっと機首の合わせ目が面倒なこと以外はメリハリ効いてて良いキットなんだなこれが

新しい方は組んだら追記します

 

タミヤ(新) 2019/01/30追記

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出ました最新キット

もうこれで良いんじゃないかなという印象を受けて組み始めたんですが、なんか違和感が

とりあえず1つあるのは合わせ目消しの配慮がないこと コックピット内を組み、パーツを塗装して胴体パーツに組み込んだ後でないと胴体を接着できない 旧キットは胴体組んだ後にコックピットパーツを挿入できたんだけど

それと、胴体は何の工夫もない2分割で、イタレリなど別メーカーでは別パーツ化を行っているエンジンカウル上面も胴体一体で合わせ目が出る

以前出た新作のBf109Gや飛燕のように、合わせ目を減らす努力というものはどこからも感じられない それどころか機首先端のパーツがなぜか分割された影響で増えている(調べたらMk.5だとそこに分割線が入るみたいです)

更に胴体はキャノピー開閉でパーツ選択制になっていて、そこでも接着でミスすると胴体側面に段差が出来てしまう ちょっとタミヤにしては全体的に物足りない出来

フラップはともかく、実機の駐機状態だと下むいてるエレベータくらいは別パーツにしてほしかった

排気管もよくわからん分割がされている 難しいですね

 

長所:プロポーションやパーツの精度は抜群

キャノピーマスクシート付属

ディテールアップパーツも付いている

シャープなモールド

強度のある主脚

短所:エッチングを利用する箇所があり、妙なパーツ分割があったりもするので制作難易度が高い

プロペラは1種類 初期型のアンテナやピトー管も入っているので2枚ペラが入っていても良かったのでは?

動翼の類はぜ~んぶ一体成型で、組み方で表情を変えることは出来ない

 

・ペガサスホビー

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接着剤不要のスナップタイト系キットという変化球

ただプロポーションは破綻気味で離型剤の存在も強く感じる

長所:接着剤不要で完成する

短所:プロポーションがおかしい 特に機首のボリューム感がない

離型剤でヌルヌルするので洗浄が必須

Mk.Ⅴ

機体の見分け方~イスパノスイザ20ミリ機関砲が両翼から一本ずつ生えた(Mk.Ⅴbのみ)

エルロンが羽布張りから金属製に変更

切断翼と呼ばれる翼端が切りとられたような主翼形態が登場する

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・ホビーボス

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バリエーション展開で切断翼版、トロピカルフィルター形状が違うもの等がある

主翼形状はパーツ選択式ではないので要注意

ホビーボスの胴体一体成型シリーズの一作 合せ目消しの手間が掛からないのは良いが…

特に主脚のカバーがついていないのが致命的 ちなみに箱絵のキット写真は主脚がついていません

まさか極東地方の伝統芸能とされる「KAMIKAZE ATTACK」の直前を箱絵にしている…?爆弾も腹に抱えてるし…

長所:胴体、主翼の合せ目消しが不要

デカールの発色がいい

プロペラが良く回る

短所:プロポーションが悪い 機首のボリューム感が皆無

スジボリが浅い

キャノピーのサイズが大きく、胴体と段差が出来る

主脚カバーがない

箱絵がダサい

 

・セマー

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未完成

旧エレールらしいキット ということで全体的に古い 凸モールドだし

デカールの質は高いのでデカール取りとして使うのが良いのかもしれない

長所:デカールが高品質

短所:現代基準のキットではない

 

・ブレンガン

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未完成

基本の成形品はAZMODEL製、フロート、フロート支柱、尾翼等がブレンガン製のパーツ

成型色がメーカーが違うごとにちぐはぐなのが印象的

長所:フロート付きスピットは貴重

東欧の簡易インジェクションキットとしてはモールドがシャープ

デカールの質は良さげ

短所:簡易は簡易なので合いはそこそこで小物の出来もそれなり

通常のスピットファイアを改造する形になるので一部パーツの切り取り等の工作が必要

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同じくブレンガンにはこんなおもしろ機体もあります

胴体が新規パーツで主翼他はフロートスピットと同様AZMODEL製パーツ

 

タミヤ

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ド定番 Mk.1と同様の長所と短所を持っている

切断翼と通常翼のコンパチかつ通常仕様と熱帯仕様のコンパチでもあるというお買い得グレード

プロペラは相変わらず細くて弱々しいのでエアフィックスから流用推奨

長所:シャープなモールド

色々選べる仕様

短所:やっぱりプロペラはちょっと弱々しい

 

・エアフィックス

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未完成

Mk.Ⅴ「a」のキット とは言うが中身は前述Mk.I/Mk.IIaのデカール替え

エルロンもそのまま羽布張りで価格も上がっているので

マーキングに興味がある、Mk.I/Mk.IIaが売ってない等の理由がなければ買う必要はないキット

長所:Mk.I/Mk.IIaと同じ Mk.I/Mk.IIaと同様部品が余るので部品流用向き

短所:Mk.I/Mk.IIaと比べて値上がりしている

 

・イタレリ

※ホビーサーチにページなし

 未完成

機首が別パーツになっていたりするのは好印象

しかし機首と胴体の合いがそれなり、機首のボリューム感もイマイチで何とも言えない

熱帯用フィルターの分割も妙

イタレリだけあってデカールの質はいい

長所:デカールの質が良い

短所:イタレリらしいヌルめのモールド

 

・ソード

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未完成

厳密にはMk.5ではないですが似たようなもんなので

簡易インジェクションですがAZMODELとは別なキット

延長翼パーツが入っていたり、撮影用の穴が胴体に開いていたりと差別化が図られている

キャノピーもクリアレジンっぽい奴入り

長所:延長翼カッコいいですよね

デカールの質が良い

短所:簡易インジェクションなので小物や合いはそれなり

脚取付部の穴が浅いので強度なさそう

 

・ドイツレベル

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(執筆時点で未発売なので違ったらごめんなさい)

未完成

2017/12/20追加

持ってたことを忘れていたのとこないだ旧版のレベル・モノグラム プロモデラー仕様のヤツを買ってきたので追加

モールドはスジボリで全体的に好印象、プロペラはタミヤより良さげ

ヒケが多いのと、ドイツレベル時代(ジャンクで買った記憶があるので定かではない)のものはバリがひどいのが難点か 機首のボリューム感も今一つに見える(憶測です)

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上がドイツレベル時代(推測)、下がレベル・モノグラムプロモデラー時代 上はフィレット部やプロペラ等バリが酷い ただしヒケは上の方が少ない

エアフィックスのクドいモールドが嫌だけど海外製キットが作りたいという方にオススメできるスピットファイアだと思います

デカールはいつものレベルスタンダードな高品質品 レベル・モノグラムのモノは悪名高き?インヴィザクリアー 内容はそれぞれ異なるので好みで選ぶと良いと思います

レベル・モノグラムの方にはアメリカ軍仕様のデカールとか入ってるしね…

長所:比較的安い(上の価格が本当なら)

デカールが高品質

スジボリ

レベル・モノグラム版は説明書が豪華 モノクロだけど実機写真とか入ってるよ

短所:バリが酷い

プロペラは一種類のみ

 

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タミヤ

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やっぱりタミヤがいいですよね

Mk.1と同様の美点を持つ 顎のあるスピットファイアが作りたければとりあえずこれ

デキが良すぎて突っ込みどころが少ない

長所:シャープなモールド、ハイディテール

とても組みやすい

短所:強いて言えばデカールが弱い

 

・エアフィックス

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本国イギリスメーカー製ということもあってプロポーションの解釈はバツグン

フラップ、ラダー、エルロン、エレベータが別パーツになっているので、切った張ったの加工をしなくても表情のある完成品を作りやすい

ただし足回りが見るからに強度の出ない形状をしていることや

風防閉状態で作るにはパーツの切り取りが必要等、多少工作技術が必要

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最近出たこちらのキットが中身は同じ、デカールのみ変更で1000円ほどお安くなっているので、マーキングにこだわりがない人はこちらもオススメ

持ってないMk.Ⅰはこれのバリエーションキットなので長所短所はこれとだいたい一緒ではないかと予想してます

長所:プロポーションが非常に良い

可動部が大体別パーツ化されているので表情を付けやすい

短所:ディテールがタミヤと比べるとそっけないのでやや物足りない

加工が必要な箇所が出る可能性がある

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2019/01/06追記 顎のカッコいいエアフィックスMk.5でございます これは大学生時代に作ったもの

心の目で見るとキャノピー下あたりにパーツのエグレが見える ここの処理がちょっと面倒

フラップやエレベータが別パーツなんで作った時、完成した時の満足度は高いが難易度もタミヤと比べると高いという印象です でもスピットファイアの本家が送り出す最新(2019/01/06現在)キットですから気合の入りようが違う

 

・ハセガ

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未完成

中古で売ってるのは大体デカールが黄ばんで終わってることで俺の中で有名なキット

悪いキットではないと思うがタミヤ・エアフィックスと比べるとなんとなく見劣りする感

完成させたことがないかもしれないが…

長所:豊富なバリエーション 延長翼の高高度仕様なMk.6はこれのバリエーションくらいしか無い

短所:ライバルが強力 中古はデカールが終わってることが多い

 

Mk.9以降は後日!

かきました

ajimnojintaizikken.hatenablog.com

よろしくおねがいしますね